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DeNAの多様な部門をカルチャーや開発体制、事例などを含めて紹介します

Pococha

Pocochaとは?

多様な事業を展開するDeNAの中でも、今、ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」の勢いが際立っています。2021年3月末時点でダウンロード数は255万を突破、ライバー(配信者)・リスナー(視聴者)ともに1年間で約3倍というペースで成長を遂げています。

Pocochaはソーシャルライブというジャンルに位置づけられますが、類似のソーシャルライブサービスは2015年あたりから中国で爆発的に人気が高まっていて、今やその人気は、米国などの英語圏や中国以外のアジアにも波及し、世界各国で市場拡大の勢いが増しています。このような中、Pocochaは2021年5月に米国でサービスを開始し、グローバル展開にも踏み出しています。

プロダクト設計で最も大切にしていること
「Live for Everyone」

ライブ配信といえば、アイドルやインフルエンサーなどの芸能人が配信するイメージを持つ方が多いかもしれません。しかしPocochaではもともと芸能活動をしていた方は少数派で、会社員や専業主婦・専業主夫など「一般人」だった方が多く、老若男女の多様なライバーが活躍しています。

コンテンツについても、Pocochaで行われる配信は一般的なイメージよりはるかに双方向的です。ライバーは配信内のほぼ全てのコメントを読み上げ、リスナー同士はコメント内でメンションをつけあって会話し、その場にいる全員がコミュニケーションに参加して楽しみます。配信がコミュニケーションを楽しむ場になっているからこそ、Pocochaでは多くのライバーが毎日数時間の配信を行い、コアなリスナーはその全てに参加しつづけます。

インターネット上での人と人とのつながりやコミュニケーションは、スマホとSNSの普及により大きく変化し、個人が情報を発信・受信したり、投稿に「いいね!」などの評価を受けることが普通になりました。最近は、フォロワー・登録者数のように数字で見えても、実際どんな人かはよくわからない中で、本音を晒すのは怖いと感じることも増えてきました。このような中、Pocochaのように、互いに名前を呼び合って話ができたり、共に応援し合い、一緒に笑ったり泣いたりしながら、仲間と自分らしく過ごす日々を積み重ねたりすることが、インターネット上でも生身の人間同士の心が通じ合える場として、多くのユーザに選ばれています。

Pocochaのプロダクト設計においては、コンテンツの投稿ハードルを下げ、サービスを使う一人ひとりのユーザーそれぞれの居場所になるサービス構造を作ることを、最も大切にしています。ただ、個人最適化の仕組みを作っても、発信する人が限られていると、実現したいサービス構造にはなりません。だから、動画編集のような事前準備を不要にし、何も考えずに、インターネットに接続して配信ボタンを押すだけで、配信を始められるようにしています。また他にも、高性能なフィルターを用意して配信ボタンを押す心理的ハードルを下げたり、サムネイル等を作りこむ技術のない初心者ライバーでもリスナーを集められるような視聴インセンティブを用意したりしています。実際にPocochaでは、最初は顔出しで配信するなんてあり得ないと思っていた元リスナーの方が、ライバーとして活躍するケースがよく見られます。

チームカルチャー

Pocochaのエンジニアチームには、サービス拡大とともに挑戦してきた課題と、そこから生まれた価値観があります。

Verify quickly
リーンに仮説検証を高速回転し続ける

プロダクトとして目指す世界観はあれど、企画者が時間をかけて熟考したとしても、いいものが導き出せるとは限りません。いいかどうかはユーザに問うのが一番だと、私たちは考えます。だから、企画者が言うことを鵜呑みにせず、背景や目的、どういう仮説があってどう検証したいと考えているかを引き出し、企画者とエンジニアが一緒に、最小限でやるべきことは何かをジャッジします。

削ぎ落しても、検証したいことは次々出てくるので、また、Pocochaのように人と人とが作るコミュニティのプラットフォームには完成形がないので、規模が拡大しても、チームのそこかしこでリーンに動き、仮説検証を高速に回し続けています。

Become the Last Mover
スケールする想定で技術課題解決に動く

サービスの成長とともに、想定外の技術課題が次々出てくるのが当たり前、という環境です。実際、サービスが急成長して、問題が生じたときのユーザーへの影響は半端なく大きくなり、大変な苦労がありました。立てられた予定を守ればOKと思わず、スケールを見越した上で、チームが抱く“負の感情”に対して早期に手を付け、仕組み化を進めます。

今や、Pocochaが日本中で世界中でユーザに選ばれる、というところまで発展させて考えています。そのスケールに耐える仕組みを構築するために、もう現在の延長で解決することは困難なものとして、体制・技術の見直しやマイクロサービス化を推し進めています。各人が常に技術に対するアンテナを張り、引き出しを増やし続けることが大事であり、かつ、チーム全体で、Pocochaの将来を見据えた上で最適であり最善な技術を取り入れていく方針としています。

Cross Borders
難しくても挑み、倒れたらチームで受けとめる

サービスや組織の規模が拡大しても、必要に迫られれば与えられた役割や垣根を超えてアクションをとることを、大いに歓迎する文化があります。サービスが成長を続ける限り、まだ整っていない荒れ地をどうやって進んでいくか、という瞬間が続くので、問題を実質的に打開して前進させることが大事です。

難しいことにチャレンジしてるから、あるいはドカっと任されるから、1人でできないときもある、という前提で、チームで困難を乗り越える方法を模索してきました。そうして、チャレンジしたけど挫折したときは、失敗は失敗として真摯に受け止めつつ、チームで、たとえリリースの遅延など、苦渋の決断をすることになっても、目的を達成できるように動く、ことに決め、皆がそれぞれ「思う存分やれる」ようにしています。

Pocochaのエンジニアチームのカルチャーについて、より詳細な内容を以下にて紹介していますので、是非、ご覧ください。

事例の紹介

Pococha が2017年1月にサービスをリリースしてから4年半、サービス拡大の歩みの中で、どんな技術課題や組織課題に直面したか、何をして何をしなかったか、について紹介します。

これまでPococha の成長とともに採用技術を見直してきましたが、中でもフロントエンド領域では、フレームワークの乗り換え・アーキテクチャの変更・インフラの移行と大きな変化がありました。各フェーズでの判断とその反省を紹介します。

Pococha では、初期は極限られた予算と人数でも高速に機能をリリースし、検証を繰り返して機能をマーケットにフィットさせてきました。その後、増えていく利用者のための負荷対策や、外部のソリューションを活用しながら、サービスを拡大させてきました。このような過程の裏側や、課題への取り組みを紹介します。

ソーシャルライブサービスをではどのようなパフォーマンスの課題が発生するのか、それらの課題に対してどういった対処方法があるのか、Pococha が今まで経験して対応してきた事例や、取り組んでいる課題などをふまえて紹介します。

Pocochaが急成長する中で直面した技術課題を外部のソリューションを活用しながらどう解決したのか、AWS様より Amazon IVS の活用方法について具体的な事例を交えながら紹介します。

Pocochaでは、増え続ける膨大な利用に対して、インフラ観点でのアーキテクチャや運用、性能管理の課題を抱えていました。大規模サービスを運用してきた DeNA のノウハウを活かし、Pococha が新規事業から大規模サービスとなる上で安定化のために行った改善について紹介します。

Pococha では、海外のユーザでもプロダクトを利用できるよう「グローバル化」を行いました。海外からの利用を想定しないまま規模が大きくなった状態から、エンジニアとしてどんな課題に対してどのような設計をしたか、どのように品質を担保しながら開発運用していったのかを紹介します。

技術スタック

  • Android
    • Kotlin, RxJava, OkHttp/Retrofit2, Realm, Dagger Hilt, Coroutines
  • iOS
    • Swift, Objective-C++, Metal, VideoToolbox, AudioToolbox, fastlane
  • サーバサイド
    • Ruby, AWS, Ruby on Rails, RSpec, MySQL/Redis, Docker, Terraform/itamae/Capistrano
  • ツール類
    • CircleCI / Bitrise / GitHub Enterprise Server / JIRA / Figma / Notion

チーム構成

Pocochaのチームは、初期は企画立案1名、エンジニア2名、デザイナー1名の4人で始まりました。それが4年半経った2021年9月現在、チーム全体で100人、そのうちエンジニアが40人程度の規模になっています。

40人と聞くと多いと思われるかもしれませんが、それぞれの専門領域をもったメンバーが大きなミッション単位のチームに所属し、施策毎に1~2人で行動します。エンジニア1人ひとりがサービスに何が必要かを分かって、その必要なことだけに向かって動いています。

こちら以下の採用ポジションで仲間も募集していますので、ご興味ある方はぜひご応募お願いします。

recruit

DeNAでは、失敗を恐れず常に挑戦し続けるエンジニアを募集しています。