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DeNAのエンジニアが考えていることや、担当しているサービスについて情報発信しています

2023.06.26 インタビュー

関東から遠方で活躍は難しい?活躍してるエンジニアの事例紹介

by Atsushi-Kobayashi Hiroki-Tanaka

#Remote Work #Full Remote #DeNA Tech Career Open House

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こんにちは!常務執行役員の小林篤( @nekokak )です。

DeNA は2022年から全国での採用をスタートし、地方で採用された方や、元々関東に住んでたけど地元に帰った方などがおり、全国色々な場所でエンジニアが働いています。

一方で最近世の中では、そういった働き方で本当に活躍できるのか?そろそろリモートワークじゃなくてコロナ前の働き方に戻したほうが良いんじゃないのか?という声も聞こえてきます。

そういった意見や感想を持っている方に、実際どうなのかをこちらの記事でご紹介させてください。

DeNA 全体の状況

色々な地方で採用イベントを実施していますが、その度に「コロナが落ち着いたらDeNAも元に戻って、関東に住んで毎日出社しなければならなくなるんでしょ?」と言われます。

DeNAは 2021年8月に本社を移転し、座席数を大幅に減らしました。本社オフィスを拠点とする社員の人数に対して、座席数は約30%しかないため、今後も出社とリモートワークを織り交ぜた多様な働き方をつづけていきます。

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また関東以外の遠方にお住まいの方は、上長の承認が必要ではありますが、月15万円までの通勤交通費を実費で支給しています。この制度を利用して、遠方に住みながらも「出社したい」というタイミングで出社している方が多いです。

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他にも「遠方に住んでいる人ができる仕事は限られているのでは?」と聞かれることがあります。DeNAでは遠近関係なくその人の能力にあった業務がアサインされており、かつ自分でキャリアを実現するための制度も整っています。

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昨年から、関東近郊ではなく遠方に住みながらも活躍されている人が本当に増えています。 その活躍されている方々の中から一例として、実際に愛知にお住まいで活躍されている田中さんの事例をご紹介させてください。

実際に活躍している方の事例

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こんにちは!2023年3月からDeNAで活動しております。田中 宏紀 ( @dabits )です。
今回は私が入社後の数ヶ月を振り返り、遠方勤務がどんな状況であったか、心がけていたことや取り組みをご紹介します。

現在所属している部署について

現在所属している部署についてざっくり触れておきます。
協業他社と一緒に、健康診断の予約システムを0から設計・開発して立ち上げる部署に従事しています。
メンバー構成は総勢40名程のうち、エンジニアは兼務・インターン含め14名、うち私が所属するバックエンドチームが8名です。
開発のフェーズとしては設計を行いつつも、並行して新規開発・テストを流動的に行き来している状態です。
このように柔軟な行動が求められる中、リモートワークでどのような活動をしているかご紹介します。

遠隔地リモートワークにおけるチーム開発で心がけていること

まず前提としてご紹介しておきたいこととして、DeNAは全員が出社することができるオフィススペースを確保していないため関東在住のメンバーも原則リモートワーク勤務であり、リモートワークでの活動がしやすいという背景があります。 全員がリモートワーク開発を行うため自分事化しやすくなり、リモートワーク開発における問題に皆が一丸となって向き合っています。
その中でも遠隔地リモートワーク、かつ入社直後の私が心がけてトライした点をいくつかご紹介します。

チーム参画時は手を動かすより情報を集めることに注力

まずは皆がどのような目標に目掛けてどのような活動を行っているのか情報を集めることに注力しました。 何も情報を持たない状態ではゲームでいうマップで見えるエリアが少ない状態に等しく、活動にもリスクが伴います。 これを防ぐべく、はじめにメンバーが持ち合わせているマップと自分のマップを極力近づけて差分を埋めていくことを行いました。
具体的にはオンボーディング資料を読んだり、ドキュメントを読んだりということもありますが、他にも関わる人が参加する会議や、これから自分が参加する予定の会議・チャットについて最低でも過去1ヶ月分の過去ログを遡って読むようにしました。

信頼貯金の残高を貯めることを意識する

オンライン/オフライン問わずまずはメンバーからの信頼を得る、ということは初動で大切なことかと個人的には思っていますが、特にリモートワークの環境下ですとより心がける必要があるかと思います。
よく言われる話ではありますが、オンラインにおけるコミュニケーションは、オフラインのそれと比べると抜け落ちるコンテキストが多くあります。 Webカメラやマイクを強化することである程度抜け落ちるコンテキストを減らすこともできますが、やはり限界はあります。
そこで信頼貯金が活躍します。メンバーとの信頼を醸成しておくことで多少コンテキストが抜け落ちても「この人はいつも悪意を持って発言しているわけではない」ということが前提にあればある程度カバーすることができます。 抜けたコンテキストを、信頼貯金を消化してある程度補完するイメージです。もちろん使った後は再貯金(フォロー)も必要にはなります。
このように信頼貯金を活用するためには普段から信頼を貯めておく必要があり、私個人では以下3つの事を心がけています。

現状の問題点を早々に探すより仲間の業務を手伝い負担を軽くすること(問題提起より協力を)

先述の「持ち合わせている情報の差分を埋める」ことにも繋がりますが、一緒に業務を行うことで共感できる課題を見つけ、その後改善したほうがお互いに気持ちが良いです。 そのための手段としてまずは仲間の業務を手伝うことで、その業務が抱えている問題などを自分事として捉えるのは大切だと考えています。

レスポンスは最大限に早めに

リモートワーク開発成功のコツとしてよく言われるのは非同期コミュニケーションの実現というのがありますので、この心がけは逆行するものが一定ありますが、やはり人として早めにレスポンスをもらうと印象が良いというのはあると思います。 チャットの返事に限らず、個人が持っているタスクとしてもなるべく早く小さな単位でアウトプットを出せるように心がけています。

チャットのエモーションはオーバーに、ZoomではカメラONでいつも機嫌よく

こちらもよく言われる話ですが、オンラインコミュニケーションは冷淡になりがちなので思っている倍くらいオーバーに表現してちょうど良いくらいかなと感じています。 テキストでは絵文字などのエモーションを増やす、Zoom等では頻繁に頷いて承認の姿勢を示す、少しでも良いと思ったことは笑顔で反応するなどを心がけています。

信頼貯金がある程度溜まってから「人の助けに直ぐ繋がる改善」に取り組む

先述の「仲間の業務を手伝う」ところから共感できる課題を見つけることで、周りの承認が得られやすく更に課題を解消することで信頼を得やすい取り組みができるようになります。 ただ自分だけで提案するよりも相乗的に人の助けになりますのでより信頼も増え、そこから裁量も増えるようになります。 私の場合、現在のチーム配属後に以下のような課題を感じ、一緒に解決を取り組みました。

  • プルリクエスト毎に手動でLint/Testしていた
    • →CI/CDを整備することでプルリクエスト時に自動でチェックが走るように
  • サーバインフラの設計・構築が1名のみで行っており打ち返しの相手がいない
    • →打ち返しをしながら一緒に作業できる部分を探しつつ、Terraform利用を本格化
  • QAテストに必要なデータを準備しなければならないが、QA担当者・エンジニア共に明確な共有方法がなかった
    • →率先して担当し、共有方法の敲きを作りつつ、過度な工数がかからないようデータ作成をある程度自動化

個人的には仲間の助けになった瞬間が何より嬉しいですし、今後も続けていきたいと思います。

出社頻度は必要に応じて自発的に

先述したような一連の取り組みや、全員がリモートワークで気遣いながら業務しているということもあり、開発業務の最中自体はリモートワークであることにより困ったことは今のところあまりありません。
そこでよりポジティブな方向に伸びるよう、状況に応じて出社することがあります。

例えば信頼貯金のブーストを行うときです。 チームJoin直後で人となりを知るためだったり足並みを揃えるために、直接お会いして業務を行うことがあります。 自身に限らず新たなメンバーがJoinした際も同じく、業務を行ったり歓迎会を行ったりしています。

また、円滑に業務を進めるためには他部署の協力が必要なパターンもあります。 現在は直接的な業務関係がなかったとしても今後関わることもありますし、余裕がある際は現在直接関わりのないメンバーとも繋がりを作りにいきます。 入社後3ヶ月はDOPという制度により同期入社との接点を会社がサポートしてくれますし、社内勉強会や懇親会を通じて繋がりにいくこともできます。 私自身はつい先日も小林さん主催の激辛カレー会に参加したりして、そこでは社内チャットでアイコンは知っているけど直接お会いしたことのない方と初めてお話することもできました。 カレー自体はとても辛かったですが美味しかったです。

このように必要に応じて出社しているため、私個人の出社頻度としては月に1-2日程です。 特に強制されたことはなく、自発的に行きたいときの選択肢として選べますので、同地域の遠方勤務の方ですとそれこそ全く出社しない方もいらっしゃいます。

DeNAはフレキシブルオフィスのWeWorkと契約しているので、地方のWeWorkを活用することもできます。 私の場合、東海のメンバーと懇親を行う前の業務や、名古屋駅付近で開催する勉強会参加時の昼間の業務、そして自宅で作業が集中できないときに活用しています。 必要に応じて本社-地方のオフィスを使い分けることができるのがありがたいです。

リモートワークでも活動範囲が縛られない環境

一連を通じた環境であるため、DeNAでは遠方勤務・近隣勤務限らず成果を出すことができるのではないかと思います。 同じくして、居住地に関わらず挙手したらチャレンジができる文化があるとも言えます。 逆に言うと、等しく手を挙げなければチャレンジを強制されることもないので選択できる環境とも言えます。 実際に私自身は入社後最初の3ヶ月間は情報収集と信頼貯金を貯めることに注力し、チャレンジすることは選択しませんでした。 最近になってようやく周りの景色が鮮明に見えるようになってきたため、積極的に挙手するようになりました。 直近の取り組みとしては、TechConという技術カンファレンスの運営参加や、部署勉強会の盛り上げ役(DJ)担当などを始めています。

もちろん、実際の開発においても会社の制度により活動範囲を選択することができます。 主務・兼務どちらも挙手することが可能ですが、私自身は1つの部署で一定の実績を出してから別の事業に取り組む予定で考えています。

東海地方在住のメンバーも挙手して活躍されている方もいらっしゃいます。 複数の事柄に興味を持ちつつ並行で進められるので4個以上兼務を持たれている方、技術広報として全国各地の技術カンファレンスに積極協力されている方など取り組み方は様々です。

おわりに

今後も居住地は東海を中心としつつ、自身の可動範囲を増やして様々なチャレンジを行い続けたいです。 昨今オフィス勤務に戻る企業様も増えておりますが、DeNA自体は今後も変わらずリモートワーク中心で業務が可能ですので、私自身もオンライン/オフラインをフレキシブルに使い分けながら活動を続けていきます。

2023年7月6日(木)に、名古屋駅近くでイベントを実施しますので、近郊の方はぜひご参加ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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