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DeNAのエンジニアが考えていることや、担当しているサービスについて情報発信しています

2022.09.01 CTOが訊く

iOSアプリエンジニアとしてDeNAにいる理由

by Atsushi-Kobayashi

#ios #swift #mobile

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「CTO が訊く」は、DeNA CTO の @nekokak (ねこかく)こと小林 篤が、社内のメンバーに、その人となりや仕事っぷり、そして野望を訊く、というコーナーです。

第6回の対談ゲストは、 @the_uhooi (ウホーイ)こと川口 真央。

当記事の内容は YouTube  でもご覧いただけます。 当記事では、お読みいただきやすいよう一部編集して掲載しております。

『「マジで自分のことを欲してくれてるな」って感じた』

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▲左から @the_uhooi、@nekokak

@nekokak
皆さん、こんにちは!DeNA CTO の小林です。今回は iOS アプリエンジニアのウホーイさんに来ていただきました。本日はよろしくお願いします。

@the_uhooi
よろしくお願いします。

@nekokak
まず、簡単に自己紹介をお願いします。

@the_uhooi
はじめまして。今年4月16日付で DeNA に入社した川口と申します。社内では " uhooi ”(ウホーイ) と呼ばれています。

技術開発室という部署に所属していて、社内の iOS アプリ開発のプロジェクトを横断的に見ることもやっています。本日はよろしくお願いします。

@nekokak
ウホーイさんは、社内では「川口さん」とはほぼ認識されておらず、「ウホーイさん」で認識されてますからね!こうやって呼ばれるのは入社前はあまり想定されてなかったんでしたっけ?

@the_uhooi
そうなんです。今まで、仕事ではウホーイと呼ばれることがなく、ずっと本名でやってきたので、こうやって呼ばれるのは新鮮な文化だなと思いました。

@nekokak
犯人は僕です(笑)。

実は、僕も前職までは仕事上で nekokak って言われることは少なかったんですよね。普通に「小林さん」って呼ばれてたんですけど。それが DeNA に入ってからはずっと nekokak と呼ばれていまして。こういう会社ということで、よろしくお願いします!

ところで、ウホーイさんの傍らにいるキャラクターはなんですか?かわいいですね。

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▲ @the_uhooi 自作の人形

@the_uhooi
これは今日のために作ってきました!というのは嘘なんですけど(笑)、自分は絵を描いていて、ちょっとぬいぐるみ作りたいなって思い立って作りました。

@nekokak
へえ〜!このキャラクターの名前が「ウホーイ」なんですか?

@the_uhooi
いえ、ウホーイは自分自身なんです。このキャラクターには別の名前があるんです。元々、自分が小学生の頃に考えて自由帳に描いてたんですけど、それを具現化しました。ええと、名前があったんですけど…忘れました(笑)

@nekokak
このキャラクター、既に社内でだいぶ人気だなって思ってて。今、社内 Slack の Emoji になってるじゃないですか。みんな使ってますよね。

僕も Slack でやり取りする時に、しかもウホーイさんとコンテキストが全然関係ないところで、このキャラクターの Emoji を使わせてもらっています(笑)。他にも色んなキャラクターありますよね?

@the_uhooi
実はキャラクターは40種類近くあって、全部 DeNA の Slack に Emoji として追加したんで、ぜひ使ってください(笑)。

@nekokak
40種類!すごい。そのキャラクターを使って、何かサービスを作りましょうか(笑)。

@the_uhooi
お願いします!(笑)

@nekokak
僕は絵を描くのが苦手なんですよ。ウホーイさんみたいに特徴的なキャラクターを作れるのがすげえなって尊敬します。

@the_uhooi
でも、自分も絵はむちゃくちゃ下手くそで、自分の MAX を出してこの絵になってるんです。

@nekokak
僕は MAX 出しても、こんなキャラクターは描けない!

@the_uhooi
描けますよ〜

@nekokak
いやもう、ウホーイさんはすごいな、と思います。

僕は nekokak と呼ばれているので、過去に自分で猫の絵を描こうと思ったんですけど無理でした。普段、使っている猫のアイコンは、描いていただいたものなんです。

ウホーイさんはエンジニアリングだけじゃなく、デザインの能力もあるということですよね(笑)。

@the_uhooi
これからはイラストレーターをちょっと本業でやっていこうかな!

@nekokak
いいと思います(笑)。

さて、DeNA に入社される前にどういったことやられてたか、教えていただけますか?

@the_uhooi
学生時代は、全然 IT と関係ないことをやっていました。

エンジニアリング未経験で2013年に新卒でこの業界に入りまして、翌年から本格的に iOS アプリ開発を始めて今に至るので、もう8年くらい iOS アプリ開発をやっている感じです。

@nekokak
今は iOS 領域で色々と活躍されているウホーイさんですが、エンジニアリングを始める時には技術の選択肢がたくさんあったと思うんですけど、その中で " iOS LOVE " になったきっかけってあるんですか?

@the_uhooi
たまたまですね。新卒で入社してから Windows のデスクトップアプリを C# で作っていたんですけど、2年目の時に社内で『デスクトップアプリのiPad 版を作る』っていうプロジェクトが立ち上がって、たまたま自分が手を挙げて、そこから iOS を始めたのがきっかけでした。やっていくうちに iOS をどんどん好きになったっていう感じですね。

@nekokak
じゃあ、「新しいことにチャレンジをしてみたいな」とやってみたら、面白くて好きになってみたいな感じなんですね。素晴らしいですね。やっぱりやってて楽しいのが一番いいですもんね。

ウホーイさんが今回 DeNA に転職された経緯をお話ししていただけますか?

@the_uhooi
ざっくり言うと『リファラル採用』という形なんですが、知り合いで2021年に DeNA に入社した方がいて、その方に声を掛けてもらって最初にカジュアルな面談をセッティングしてもらったんです。そしたらいきなり、CTO の nekokak さんと1対1になって!

びっくりして「まじか」って思ったんですけど(笑)、そこで nekokak さんとお話してるうちに「この人はマジで自分のことを欲してくれてるな」っていうのを感じて、DeNA に入りたいなと思いました。

@nekokak
実はですね、僕はウホーイさんとはすごい" ご縁 ”を感じていて。というのも、ウホーイさんにお声掛けした紹介者がウホーイさんと食事に行くという話を僕はたまたま耳にしたんですが、その方が「ウホーイさんっていうすごい人がいるんです!」とすごく熱量を持って話してくれて。

それを聞いてたら「僕もウホーイさんと話してみたい!」って思ったので、紹介者にお願いしたら繋いでくれて、すぐに話せることになった、という流れでした。

あれはまさにトントン拍子というか、本当にいろんなものがスーッとスムーズに繋がって。あのスピード感で最後まで決まったのはすごいなって感じてます。

@the_uhooi
本当にそうですよね。自分は何社か並行して受けていたんですけど、DeNA が最初の面談から1週間ぐらいで内定まで出してくれて。あまりにすべてが早すぎて、本来は承諾前に行く会食が内定承諾後の開催になってしまって、結果的に顔合わせ会みたいになりました(笑)。

@nekokak
そうそう(笑)。僕も長年、DeNA で採用活動に携わってるんですけど、ウホーイさんみたいにここまでスムーズで超短期間で決まったのは初めてじゃないかな?って思います。

ウホーイさんに内定を承諾してもらった時、僕はあまりにも嬉しくて自分の Twitter で「今年一番嬉しい出来事かもしれない」ってつぶやいちゃいました(笑)。

@the_uhooi
あ、その nekokak さんのつぶやき、もしかして自分のことかな?って思いながら見てました(笑)。

@nekokak
まさに、ウホーイさんのことでした!

こうやってウホーイさんとご縁があって、一緒にいろんなことをやらせてもらっているのがすごく嬉しいですね。

『自分のためというよりは、人のためになりたい』

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▲ @the_uhooi

@nekokak
そういえば、ウホーイさんはこれまで外から DeNA を見て「こういう会社なのかな」ってイメージされていたと思うんですが、DeNA にどんな印象を持たれていましたか? そのイメージされてたものと実際に入社されて、印象が変わったことってありましたか?

@the_uhooi
自分は iOS アプリの開発がメインなので iOS アプリエンジニアの方の印象になってしまうんですが、DeNA に入る前は本当にすごい出来る人が集まってるところだなって思ってて、入ってからもやっぱりそのイメージは変わらず、すごい人たちだなあっていうのを日々痛感しています。

@nekokak
なるほど。今はそういうエンジニア達と情報交換したり、切磋琢磨できるような環境ですか?

@the_uhooi
そうですね。普段は色々と教えてもらったりしているので、早く自分ももっと貢献できるように頑張っていきたいなと思っています。

@nekokak
なるほど、なるほど。

入る前も入った後も印象は変わらないということだったんですけども、今ウホーイさんが取り組まれていることをお話しいただけますか?

@the_uhooi
自分は全社横断的に iOS アプリを見てることもあって、やることが日々どんどん変わったりしてるんですけど、時系列的に話すと、入社時は立ち上がりはじめた新規事業をメインにしつつ、それにプラスして全社横断的な取り組みを兼務でやってきました。

ただ、新規事業のアプリ開発が最近ペンディングになったので、今は全社横断的なところをメインでやっています。全社横断的なものはざっくり2つやっていまして、1つが BtoB 向けのアプリで、色々と問題が発生していたり、人も足りてないっていうことで、スポット的に入って中から問題を解決していっています。

もう1つは kencom っていう B to B to C 向けのヘルスケアサービスがあって、そこを SwiftUI とか新しめの技術を使ってしっかりやっていこうとしています。

@nekokak
僕としてもウホーイさんに本当に申し訳ないなと思っているのが、「一緒に新規事業やりましょう」とお誘いしたのに、ビジネス上の兼ね合いで、一旦ベンディングになってしまったことです。

ただ、そうなってからも、「ウホーイさんはさすがだな」と思ったのが様々なアクションを積極的にされるところです。いろんな人に話を聞きに行かれたり、「こういうことをやったらどうだろう?」って提案されたり。具体的には「Flutter の社内勉強会がないんだったら、勉強会やっちゃおう」と提案して実際に開催されて。

そうやって、ウホーイさんは能動的、自発的に色んな取り組みをされていることをこの数ヶ月の間で何度も見聞きしているんですけど、そういうウホーイさんの行動原理というか、「○○をやった方がいいと思った時にはこういう風にアクションしよう」とか意識されていることってあるんですか?

@the_uhooi
そうですね。自分のためというよりは、『人のためになりたいな』っていう気持ちが自分の行動力の理由だったりします。

Flutter の勉強会を開催したのは、社内で結構 Flutter 製のアプリが増えてるっていうお話を聞いた時に iOS と Android は毎週社内で勉強会が行われているにも関わらず、Flutter の勉強会は行われてないと知って。

Flutter って、インターンとか2022年新卒のエンジニア達が結構ガッツリやってるたりもするので、そういう若手と先輩を繋げて交流したら面白いんじゃないかっていう気持ちがありました。だから、ちょっと Slack でつついてみたら、上手いこと勉強会の開催に至ったっていう感じになります。

Flutter 勉強会は3回やってて、次は4回目をやろうとしています。

@nekokak
そのあたりは僕も基本的にウホーイさんに任せっきりなんすけど、ウホーイさんが機会を作ってくれたら、みんながそれに乗っかって、どんどん開催されて、今はもうウホーイさんの手を離れる勢いでみんなが盛り上がってるんですよね?

@the_uhooi
実は第一回目から2022年新卒のエンジニア達がメインで動いてくれてたんです。彼らはすごい優秀なので、ありがたいなという感じがありますね。

あと、Flutter 勉強会は、自分が入社して2週間で会を企画して実際に開催する、っていう普通の人はあまりやらないようなことをやったんですけれども。それができて良かったなと思うのは、いろんな人たちが「社内勉強会を立ち上げてもいいんだ」っていう雰囲気になったことです。

この間も Vim の勉強会の第一回目が行われて、しかもめちゃくちゃ面白かったんです。DeNA ってすごい強い Vimmer がたくさんいるので本当に面白くて、そういった勉強会発足の流れを作れたのもすごい嬉しかったです。

@nekokak
なるほど〜。つまり、『きっかけ』ですよね。そういう「自分達もちょっとやってみよう」というきっかけを作られたって、すごいいい話ですよね。

ちなみに、僕も Vimmer なんです。

@the_uhooi
じゃあ、次の勉強会はぜひ参加してください(笑)。

@nekokak
最近はもう、Vim は原稿を書いたり、事務作業ぐらいでしか使ってないんですが、以前はコード書いたりしてバリバリ使ってました。

先程、『人の役に立つ』というお話が出てきましたが、実はウホーイさんは DeNA に入社後、2、3回世界を救ってますからね。

@the_uhooi
ああ(笑)。社内の Slack Emoji に Vim の絵文字があったんですけど、Emacs の Emoji はなくて、「なんで Emacs の Emoji はないんだ」みたいな話になって。自分が Emacs の Emoji を作って、複数の Emoji を組み合わせて『Vim LOVE Emacs』みたいにやって。ちょっと世界を救っちゃいました(笑)。

@nekokak
そうですよね、ひとつの宗教戦争を終わらせましたよね(笑)。

そうやって一部ジョークっぽくしながら、色々とやられているのも、素晴らしいなと思います。

モバイルアプリケーションの全社的な強化を

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▲ @nekokak

@nekokak
先程、取り組まれていることをお話しいただいた中で「課題があったり、人が足りないところにスポット的に入った」というのがありましたが、あれはトラブルが発生した案件があって、僕がウホーイさんに「問題がある案件があるから、短期で入ってもらえないか」ってお願いしたやつですよね。

その案件は、ウホーイさんにとっては初見のプロダクトで、コードベースもわからない。それでも渦中に飛び込んで、課題を見つけて、チューニングや修正をしていってくれました。これって、そんな簡単にできることではないと思うんですよね。その障害対応をやっていたチームのメンバーからも「ウホーイさんがすごい活躍された」と聞きました。僕はここでもウホーイさんは流石だな、と思いましたね。

@the_uhooi
それはちょっと語弊があって、自分は正直そこまで活躍できなかったっていう感じがありますね。 SWET チームから二人ほどエンジニアが入ってきてくださって、その SWET エンジニアの方々がめちゃくちゃすごかったっていう感じです。

@nekokak
でも、そのチームメンバーから「ウホーイさんがすごい」という話も出てましたよ。

@the_uhooi
それは嬉しいです。

@nekokak
あの手のトラブルって短期的に解決しなきゃいけないので、一気にチームをビルドアップできて障害対応できたってのは、かなりすごいなと思いました。

僕としても、社内でトラブルがあった時にウホーイさんが入っていただける安心感はすごくあります。

@the_uhooi
そう言っていただけると嬉しいです。

@nekokak
ウホーイさんにトラブル対応ばかりしてもらうというのは本意ではないので、ちゃんと新しい価値を作るってところを一緒にやっていきたいと思っているんですけれども。

次に、 モバイル基盤  の話をしたいんですが、DeNA は今年の4月から、モバイルアプリケーションの全社的な強化という観点で、iOS と Androidを強化するために全社横断で取り組みをしています。

Android は GDE(Google Developer Experts)の すたぜろさん に担当していただいているんですが、モバイル基盤の中でウホーイさんが取り組まれていることを紹介していただいてもいいですか?

@the_uhooi
モバイル基盤は、nekokak さんが今お話された通り、Android はすたぜろさんがメインで、iOS は自分がメインという、基本的には2人体制で動いています。

まずは、社内の各モバイルアプリプロジェクトに携わるエンジニアの方々に直接ヒアリングをして、今ちょうど全プロジェクトをヒアリングが終わったところなんですが、そこから課題を洗い出して、1つ1つ解決していこう、という感じになっています。

@nekokak
全社的にレベルアップを図ることや課題を見つけて対応していくことって、一見簡単なようで実は結構なスキルが必要だなと僕は思っていて、そこができるウホーイさんには、先程の障害対応みたいに「本質的な課題ってどこなんだろう」ってのを短期的に見つけて、適切なソリューションを提供していただきたいなと思っています。

更に、iOSDC や WWDCなどで、新しい発信があった時に、それを吸収して全社に啓蒙していくところも期待したいなと思ってます。

@the_uhooi
そうですね。このブログが出る頃にはもう WWDC22 は終わってるんですけど、そこでたぶん iOS 16 が発表されて、全プロジェクト必須で対応しなければならないものも出てくるかと思っています。今は結構、プロジェクト間での共有が少なかったりする部分もあるので、そこを自分が埋めていければいいなと思っています。

@nekokak
ぜひ、お願いします。

iOSアプリ開発の好きなところ、嫌いなところ

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▲左から @the_uhooi、@nekokak

@nekokak
そんな" iOS LOVE “ なウホーイさんなんですけど、技術を使ってると好きな部分と嫌いな部分が出てくるかと思うんですが、iOS やってて「ここはいいな、こういうところ好きだな」っていうところはどこですか?

@the_uhooi
一番好きなのは Swift っていう言語です。とにかく、美しい感じがするんですよね。ユーザーに見えるのはアプリなので、当然アプリも美しくあるべきだと思うんですけど、その裏側のソースコードも綺麗でありたいって自分は考えるので、両方とも芸術品であってほしいって思ってます。

@nekokak
かっこいいですね!それに近しい感じで、僕も昔感じたことがあるのが、ある人の書いてるソースコードを見た時に「詩だな」って思ったんですよ。

@the_uhooi
詩!ポエムですか?

@nekokak
そうです。詩って、韻を踏んだりとかあるじゃないですか。そういった『綺麗な文章』だと感じるコードを見たことがあって、「僕はこれは無理だな」と思ったんですけど、こういうのを書ける人っているんだっていうのを感じたことがありました。ちょっと違うかもしれないんですけど、ウホーイさんは、単純に表面に出てくるアプリの部分だけじゃなくて、裏側の綺麗さも意識しながら開発をしているっていう感じなんですね。

@the_uhooi
そうですね。自分が単純に綺麗なコードが好きだっていうのにプラスして、やっぱり美しい方が保守もしやすいので、自分以外の人がコードを簡単に読めるようにしたいっていうのもあります。

@nekokak
たぶん、みんな「コードを綺麗に書きたい」と思ってると思うんですよ。でも実際はなかなかできないと思うんですけど、ウホーイさん綺麗に書くためにやってる工夫とかってあるんですか?

@the_uhooi
まず、どんな言語にも通用する設計の本を読んだりします。有名どころだと、『リーダブルコード』とか、『Clean Code アジャイルソフトウェア達人の技』とか。そういったものを読んで基礎知識をつけた上で、その言語の仕様もちゃんと理解して、その言語に一番合ったものを書く、という感じです。

例えば Swift の場合だと、純粋な C 言語みたいな for ループってあんまり使わなくて、配列を map とか filter とかそういった関数型チックに扱うことも多かったりするので、そういったものを書いて綺麗にするとかですかね。

@nekokak
そういうのを意識しながら書かれているんですね。他の人が書いたコードをレビューする時とかも、そういう指摘をされるんですか?

@the_uhooi
そもそも、自分はコードレビューってバグを見つけるためじゃなくて『コードが読みやすいかどうか』の観点でレビューすることが多いので、ちょっと読みづらいなって思ったところは指摘します。

@nekokak
なるほど、プロダクト全体としてのクオリティや綺麗さが保守性にも繋がるというところを意識しながらインプットされる感じなんですね。

逆に、iOS の嫌いなところってどういうところですか?

@the_uhooi
嫌いなところはありません。

@nekokak
(笑)

@the_uhooi
ちょっと待ってくださいね、考えます。好きでもあり、嫌いでもあるところなんですけど、SwiftUI とか、あと Swift Concurrency、いわゆる async/await とか。あと、SwiftPM(Swift Package Manager)とか。こういうのがどんどん出てきて、新しい技術を学ぶのは好きなので楽しいんですけど、どんどん難しくなってきてるんですよね。で、やっぱりなかなかキャッチアップが追いつかないという人も増えてきたりすると思うので、そこはちょっと難しいなと感じます。

@nekokak
なるほど、初心者からすると余計難しいし、覚えなきゃいけないこともすごく増えてきてるっていう感じなんですかね?

@the_uhooi
そうですね。逆に初心者で最初から SwiftUI とかをやる方が、むしろ早いのかもしれません。

嫌いというか、難しいなと思うところなんですけど、Android は iOS と違って、結構公式のガイドラインが充実しているんですよね。最近も、Google が新しい Android のアーキテクチャガイドラインを公開して、命名規則まで細かく作られている。

それに対して、Apple はあんまりそういうのを公開していなくて、MVVM(Model-View-ViewModel)とか MVP(Model-View-Presenter)とか VIPER(View , Interactor , Presenter , Entity , Router)とかいろんなアーキテクチャが結構散らばっているので、そういうのをもっと Apple が用意してくれると嬉しいなとは思います。

@nekokak
なるほど、なるほど。そこって、なんとかなるものなんですかね?

@the_uhooi
そうですね…Apple がどういう思想なのかちょっと分からない部分もあるんですが。

@nekokak
でも、Apple はデザインに関してはガイドラインを出してますよね。

@the_uhooi
そうですね。HIG(Human Interface Guidelines)を出してますね。

@nekokak
でも、アーキテクチャは出してないとなると、出しても良さそうな気がしますよね。

@the_uhooi
そうですね。SwiftUI とか Combine とかそういうのが出てきてたので、出してもいいかなと思います。

@nekokak
なるほど、そういう意味だと、有志で作る動きがあってもよさそうだなという気もするんですけど、そういうのってあるんですか?

@the_uhooi
Point-Free さんが出している TCA(The Composable Architecture)というアーキテクチャがすごい有名で、今、流行ってはいますね。

@nekokak
なるほど。そういうモデルが公開されてるケースもあるんですね。

『Swift を極めたい』

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▲ @the_uhooi

@nekokak
ちなみに今、ウホーイさんご自身が注目していたり、気になっているテクノロジーはありますか?

@the_uhooi
先程もちょろっと話したんですけど、やっぱり新しい技術をどんどん学ぶのが好きなので、SwiftUI とか Combine、async/await、SwiftPM ですね。この4つでいうと、自分は SwiftPM と Swift Concurrency はなんとなく学んではいるんですけど、SwiftUI と Combine がまだあまりキャッチアップできていないので、そこをしっかりやっていきたいなとは思っています。

@nekokak
そういうのを試していく時って、実際のプロダクトに入れていくのが一番やりやすいんですかね?

@the_uhooi
まさに今、それを kencom でやっています。元々、SwiftUI は一部入ってるんですけど、ちょうど UI を改善するところなので、SwiftUI をガッツリ入れようとしています。トライアンドエラーでやってるんですが、めちゃくちゃ Xcode に怒られながら組んでいます(笑)。やっぱ、実践の方がすごいキャッチアップ早いなと感じますね。

@nekokak
ウホーイさんが SwiftUI と格闘してるなと感じる発言を Twitter で最近見た気がします。

@the_uhooi
それは、かなり最近ですね!

@nekokak
そういう意味だと、楽しめるというか、チャレンジできるプロダクトもあって、そこに対して今はトライされているところなんですね。

こうやってご縁があって、ウホーイさんに DeNA に来ていただいて、プロダクトの開発や、モバイル基盤のような共通的な取り組み等を色々とやっていくぞ!というところだと思うんですけど、今後 DeNA でチャレンジしてみたいことってありますか?

@the_uhooi
DeNA に入ってみて改めて思ったのが、本当に技術力が高くて、コミュニケーション能力も高いすごいできるエンジニアさんがたくさんいらっしゃるものの、横の繋がりがちょっと弱かったり、色んなプロジェクトの知見が他に共有できていないっていう部分があったりするので、そこをもう少しみんなで協力できるような体制を作っていきたいですね。

あとは、「DeNA にはこんなにすごいエンジニアさんがたくさんいるんだぞ」っていうのをもっと社内外問わず発信できればいいな、と思っています。

@nekokak
素晴らしい!それは僕もやりたいことなので、ぜひ一緒にやっていきましょう。僕でできることは、もういくらでも後押しします。

@the_uhooi
お願いします。

@nekokak
では、ひとりの iOS アプリエンジニアとして、会社にとらわれずにチャレンジしたいことはありますか?

@the_uhooi
直近だと『Swift を極めたい』っていう想いが強いです。そもそも転職した理由の一つとして、自分は仕事で一年以上 Swift を触っていなくて Swift ができるところに行きたいと思ったのがきっかけなので、Swift をどんどん極めていきたいなと思っています。

@nekokak
では、Swift スペシャリストとして、つよつよなエンジニアになるって感じですね!

@the_uhooi
そうですね。DeNA だとできる方がたくさんいらっしゃって、日々、勉強させてもらっているので、追いつけるように頑張りたいなと思ってます。

@nekokak
先程のお話にもありましたけど、プロダクトを通して学んでいく部分や、個人で研鑽するところもあると思うんですけど、DeNA はいい意味で『場として活用できる』ところでもあるので、ウホーイさんの成長が会社の成長に繋がり、いいプロダクトを作っていくところに繋がっていくと思っているので、ぜひ一緒に頑張っていきましょう。

ということで、本日はウホーイさんに来ていただきました。

ありがとうございました。

@the_uhooi
ありがとうございました。


ウホーイさんと話してみたいという方はコチラ!
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