こんにちは。
DeNA 品質本部 品質管理 QC第二グループ 藤﨑です。
先日は DeNA QA-Night #4 への来場、誠にありがとうございました。
藤﨑からは「品質のために手段を追求してみた」についてご紹介をさせて頂きましたが、その場では回答をしきれなかったご質問が多くございました。
今回のBlogでは、テキストベースとなり恐縮ですが、当日頂いた全てのご質問について回答をさせて頂こうと思います。
*自動化、QMOへのご質問は本ブログでは回答対象外とさせてくださいませ
▼ DeNA QA-Night #4の様子
登壇内容のおさらい
品質のために手段を追求してみた【DeNA QA Night #4】
「品質のために手段を追求してみた」 をテーマに、デジタルチケット化案件におけるQAの取り組みついて一部ではありますがご紹介をいたしました。
- 現地まで調査に行く
- ユースケースを深く理解する
- 全員を巻き込む
- QAが率先する
などなど、お伝えさせて頂いたことはいくつかありますが、QA活動の根幹にあるものは「システムだけでなく、サービスを保証していく」ということです。
これはDeNA Qualityで掲げる5つ行動指針の一つである「全力コミット」の精神によるものかなと思いますが、エンジニア、ビジネス、もちろんQAにもこれが当たり前に期待されていることをご理解頂ければと思います。
頂いたご質問
前置きが長くなってしまったので、ここからご回答に参ります。
当日口頭で回答させて頂いたものも、ここで再掲させて頂きます。
『QA管理部のバリューがあるのが珍しいなと思いました。 部のバリューはどのように決まったのですか?』
会社方針とDeNAの現状を踏まえて、部長とGLで検討をしています。
もっと組織の能動的な姿勢を引き出し、事業貢献したいという部門の思いを示しています。
『新規事業の不具合率5%というのはQAの参画時期やプロダクトの性質によって変動する気がするのですが、その辺りはどのように想定不具合率に加味されているのでしょうか。』
ここでは、新規プロダクトの結合・総合テスト工程における全項目数に対する不具合数を指標としています。
5%は経験に基づく数値となり、ここを上回ると市場で見つかる不具合数が跳ね上がるという経験値となります。
そのため、この数値を下回るように活動することが重要であって、開発前に想定不具合率や数について積極的に試算を行っているものではありません。
『仕様変更が起きないのは理想ですが、アジャイル開発では変化がつきものだと思います。どう振る舞えばよいでしょうか?』
一般論で回答させて頂きます。
アジャイル開発に変化は必要ですので、逆に言うとゴールの形を定めない、定められないプロダクトの開発にアジャイル技法は適用されるべきです。
※ex)自転車をイメージして車体開発を始めたが、スプリントを経て船になった
スプリントが良く使われますのでスクラム開発を引き合いに出せば、スプリント期間中のゴールは必要ですが、スプリントプランニングまで次や今後の開発物が未定となりますので、逆に言うと「仕様変更」という概念は存在しないと思います。
ゴールや全体像が決まっているからこそ「仕様変更」となるため、それはアジャイルではなく、プロトタイプ開発と呼ばれる方法等で要件整理を進めていく方法が良いと思います。
『改善提案を最初か最後にするのは手戻りの防止なのかなと思っていますので、スプリントが短ければ途中で拾っていくのも不可能ではないのかなと思いますがどうでしょうか』
開発・QA活動面の改善であれば常に対応すべきと思いますので、今回は仕様面の改善活動と理解して回答をさせて頂きます。
納期が無いまたは頻繁にアップデートが出来るプロダクトや、トライアンドエラーと呼べる活動が堂々と行えるプロダクトであれば「途中で拾っていく」方法もありかと思います。
アジャイルでは改善効果をユーザーで検証してその反応によっては追加したばかりの機能削除を行うといったことが必要になりますので、納期と顧客要望が割と明確な受注開発形式では不向きの開発手法と考えています。
今回は「納期と顧客要望が割と明確」であり、「途中で停止・刷新しにくいシステム」という背景からウォーターフォールチックな考えで開発中の仕様改善を意図的に示さなかったものとなります。
最後に
様々な疑問を提示いただき、ありがとうございます。
次回は当日その場で直接回答し、ご納得頂けなければ重ねての質問を、といった柔軟性が取れるように発表をしていきたいと思っております。
(あまり質問が出ないと思って、発表時間を長めに頂いてしまっておりました・・・)
DeNA独特のやり方は、DeNA自体の志向性が背景にあるかとは思いますが、本日のブログも皆様のお役に立てば幸甚です。
簡単ではありますが、以上とさせて頂きます。
ありがとうございました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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