こんにちは。エンジニア採用の福島です。
DeNAでは、毎月社内エンジニアの勉強会「Tech Talk」を開催しているのですが、 先日、こちらの勉強会を Life is Tech! のメンター学生さんと一緒に開催しました。
しかも、今回はエンジニアのLTのみでなく、クリエイター3名も登壇し、 現場の雰囲気や、同じ作り手としてのエンジニアとクリエイターの関わり方をお伝えしました。
長文なので、気になるコンテンツからお読み下さい!
DeNA若手エンジニアのキャリア Unityでの大規模ゲーム開発 DeNAの最新技術への取り組み方 エンジニアとデザイナーの技術交流 DeNAのチームワーク だから、DeNAはやめられない サマーインターンのご紹介
DeNA若手エンジニアのキャリア
始めに登壇したのは新卒3年目のエンジニアの牧野です。
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入社2年目の4月にリードエンジニアになった 牧野が、なぜDeNAを選んだのか、DeNAでどんなキャリアを歩んできたのか、紹介しました。
巨大ゲームタイトルのリードエンジニア
牧野は入社2年目の4月から 当時DeNAで最大とも言われていたゲームタイトルのリードエンジニアになりました。 毎日数十万が訪問する、日本有数の巨大サービスのエンジニアチームをリードする役割です。
具体的には、チームメンバーのコードレビューや案件のアサイン、 障害対応のオーナーや他部門との窓口など、 ゲームを動かすシステム全般の責任を負います。 「このままでは2日間耐えられません」というような負荷問題も巨大サービスならではです。
プロジェクトマネージャーを経て、再びエンジニアに
リードエンジニアへの抜擢から半年たった2年目の10月からは、 エンジニアだけではなくクリエイターや企画チームもリードするプロジェクトマネージャーに。
暫く自らコードを書くことはなかったのですが、 「まだエンジニアとしては未熟、やはり自分でゴリゴリコードを書きたい」 と今月はまた違うビッグタイトルでエンジニアをしています。
成功率50%のアサインが成長の理由
このようにどんどん大きな責任を背負って来た牧野ですが、 このアサインこそ、DeNAでの成長の速さの秘訣だと語ります。
上司からの「成功率50%の仕事を敢えてアサインする。失敗したら自分がカバーする。」 という言葉が印象的とのこと。 逃げ出したくなるくらい大きな責任、裁量だからこそ、 その期待に応えようと必要な力がついてきたと振り返りました。
Unityでの大規模ゲーム開発
2人目の登壇は戦魂 を開発するUnityエンジニアの片桐。 このゲームがどのような構成・体制で作られているか、現場の雰囲気を伝えました。
どれくらい大規模??
戦魂は演出などかなり凝ったものを作っているため、DeNA社内でもかなり大規模なプロジェクトです。 プロジェクトに関わる人数は数十名。 企画、クライアントエンジニア、アーティストがそれぞれ役割分担しながら開発しています。
2D描画はNGUIを採用
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ボスを撃破したときの演出など、様々な画面をNGUIを用いて開発しています。 既存の機能では足りないところや、不具合には 自社でプログラムを拡張して使っているというような、 普段なかなか聞けない裏側の開発秘話も伝えました。
3D描画はUnityデフォルト機能をフル活用
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戦闘シーンなどは、Unityの機能をフル活用し、3Dで作成しています。 自社開発のシェーダー150個など、多くの部品で表現されています。
開発効率を上げる、自社開発ツール
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こちらのLTでは、使っている既存ツールだけではなく、 社内で開発効率をあげるために作られたランタイムデバッガや、エディタ拡張の紹介もあり、 開発現場の雰囲気を感じ取ってもらえたように思います。
DeNAの最新技術への取り組み方
3人目に登壇したのは、iOSアプリエンジニアの沖津です。 どんどん技術が進化する中で、どのような考え方で新しい技術を学び、取り入れるべきなのか 「個人の主張です」と前置きしつつも若いエンジニアに伝えました。
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技術はユーザに対して価値を届けるために使うもの
技術との向き合い方はエンジニアそれぞれで、 ・課題を解決するための手段 ・技術そのものが面白い ・技術者としてお金を稼ぐためのもの のように上げられますが、 「技術はユーザに対して価値を届けるために使うもの」であってほしい。
「そのサービスでしか得られない体験がある」ということが価値。 その上で、「技術を磨くというのは、ユーザに提供できる価値が増える」という考え方です。
実際どうやって、新しいものを採用するの?
新しい技術が出てきたら試してみるというのは非常に大切なことですが、 やみくもにサービスに取り入れるべきではありません。
実際に取り入れる際に大切なことは 「この技術採用において何か問題が起きても、自分で解決できる」 という判断ができること。
この嗅覚は、新しい技術に何度も触れて、動かしてみて身につけていくものです。
実際の活用イメージ
クライアント:どんどん新しい技術にチャレンジ ユーザに直接触れるインターフェースを作るクライアントのアプリケーションは、 日々進歩して、それがユーザの体験に直結しています。 業界のスピード自体も速く、新しくしていくこと自体がユーザへの価値提供と考えます。
サーバ:条件によって、慎重に判断 サーバは、安定して情報を届け続ける事こそが価値です。 技術が新しいことによる直接的なユーザメリットは、クライアントに比べると少なく、 一方で不用意な新技術導入によって大規模な事故が起きやすくもあります。 DeNAでも新しい技術はインフラ部門等で慎重に吟味して採用しています。
エンジニアとデザイナーの技術交流
ここからは、エンジニアに代わり、デザイナーの登壇。 最初に発表したのは、「チラシル」や「エブリスタ」のデザインを手がけた眞﨑。 スマートフォンのサービスを作り上げる際に、 エンジニアとデザイナーの間に発生する溝の“あるある”事例、 それを埋めるための社内の取り組みについて紹介しました。
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エンジニアとデザイナーの溝
エンジニアがデザイナーをどう思っているか、 デザイナーがエンジニアをどう思っているか、 わかりやすく図解しております。
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モノづくりを阻害する溝
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溝を埋めるための勉強会事例
DeNAでは、各地で自発的に、小さな勉強会が開かれています。 眞﨑の周りでも、エンジニアが講師になったり、デザイナーが講師になったりして、 お互いの技術に触れてみる勉強会を開催しています。
実際にあった勉強会事例も紹介されました。
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AfterEffects ゴール:アプリで利用するアニメを作れる程度 講師:デザイナー1名 受講者:デザイナー2名、エンジニア1名 結果:意外と簡単で、簡単なものなら2hくらいでできるようになった 受講動画をエンジニアが上司の送別会動画を AfterEffectsで作っていた(仕事で使ったかは謎(笑))
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Sketch3 ゴール:既存のアプリを真似してデザインができる 講師:デザイナー 1名 受講者:デザイナー1名、エンジニア2名 結果:MERYのUIを1.5hくらいで作れた
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Android StuDIO ゴール:自分のアプリをリリースすること 講師:エンジニア 1名 受講者:デザイナー2名、エンジニア3名、ビジネス1名 結果:デザイナーの眞崎が、外国人向けラーメンアプリを実装。リリース予定。
技術交流の結果
ただ知識が増えるだけでなく、ちょっとした技術交流でとても仕事がスムーズになったとのこと。
- エンジニアが細かいデザインを気にしてくれるようになった
- sketchファイルの受け渡しにより業務が効率化した
- デザイナーが日々変化するプログラミングのトレンドに気づいた
- デザイナーがバグが出まくる苦労を身にしみて感じた
- デザイナーから、難易度を理解して、依頼する or 代替案を考えることができる
このLife is Tech!からはデザイナーもエンジニアも参加していましたが、 この技術交流はデザイナーにもエンジニアにも刺激的だったようです。
DeNAのチームワーク
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次に登壇したのは、マンガボックスのデザインを担当している増田。 デザイナーとしてどういう物を作っているかと、その中でのチームワークの役割を伝えました。
デザイナーが作るのはアプリだけではない
マンガボックスというプロジェクトの中で、増田が作ってきたものが紹介されました。 いわゆる「マンガボックス」のアプリだけでなく、 「マンガボックスインディーズ」に投稿するクリエイターの体験、 プロモーションのクリエイティブ作成も、デザイナーの仕事です。
エンジニアも企画者もひとつになったチームから得られるもの
・フィードバックの度に新しい発見があり考える力がアップする ・「何でこれを思いつかなかったんだ!?」という悔しくも、嬉しい発見がある ・活気がある ・チームの方がいい物ができる ・ユーザーの喜びはチームの喜び ・皆で目的を達成した喜びを分かち合える
実際、チームでものづくりをしているときは、 会社にいなくても、ユーザの反応をチャットで報告しあったり、 あのときの感覚は、個人開発では得られにくい喜びだと思います。
だから、DeNAはやめられない
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最後に登壇したのは、デザイン戦略室室長の坪田です。 DeNAがデザイナーに何を提供する会社か、 DeNAのデザイナーが世の中に何を提供するのか、 組織の歴史とビジョンを語りました。
ユーザにとって正しいことを実現するために、環境を変えてきた
坪田デザイン戦略室で、取り組んできたことは下記のようなものです。 ・組織を立ち上げ、裁量を得る ・強いビジョンを掲示する ・サービス開発は作りてがリードする環境 ・採用強化、強い仲間を集める ・ブランディング強化
坪田がDeNAに入った頃、デザイナーは「編集」と呼ばれ、10名程度の組織でした。 そこから数年かけて、DeNAのデザイナーのブランドを確立してきました。
ユーザに価値を届けるために
デザイナーの仕事は、ユーザに直接触れる、見た目に関わる事全て。 レイアウトだけでなく、触り心地、コミュニケーション、ロゴなど多岐に渡ります。
プロダクトのユーザへの印象を左右する仕事だからこそ、 世渡りのうまさや学歴ではなく、アウトプットで評価されるべきと考えます。
入社までの選考についてもその考えは徹底しており、 だからこそ下記のような選考をしています。 ・アウトプットで評価、学歴、職務経歴は問わない ・ポートフォリオURLで応募可能
社内からだけでなく、世間から評価される人に
「アウトプットで評価されるべき」であることは既にお伝えしていますが、 それを評価するのは上司でも会社でもなく、ユーザです。
だからこそ、DeNAでは、世に出した自分のプロダクトについて、 「これは自分のプロダクトである」と公表することを推奨しています。
ユーザに価値を提供するために最適な組織、制度を取り入れる、 客観的に見ると当たり前のことかも知れないですが、 その当たり前を実践し続ける、まともな会社でありたいと考えています。
サマーインターンのご紹介
今回登壇したエンジニアやデザイナーは、全てサマーインターンにメンターとして登場するメンバーです! まだ暫く、応募を受け付けておりますので、是非ホームページもご覧下さい!
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①StuDev(エンジニア向け) ②StuDev for Game(ゲームエンジニア向け) ③Designers' Internship(デザイナー向け) ④Designers' Internship for Game(ゲームアーティスト向け)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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