Tencent Global Digital Ecosystem Summit 2024 参加レポート

はじめに

こんにちは。Pococha事業部iOSエンジニアの郭です。この度、Tencent Japan合同会社様のご招待により、中国・深圳で開催された「Tencent Global Digital Ecosystem Summit 2024」に参加する機会をいただきました。本記事では、その模様をご報告いたします。

Tencent Global Digital Ecosystem Summit紹介

Tencent Global Digital Ecosystem Summitは9月5日から9月6日に深圳で開催され、テンセントの最新の先端技術、製品、ソリューションの紹介が目的のイベントです。4,000人以上のビジネスリーダー、学者、メディア関係者が参加しました。今回のサミットでは、特にAIを中心としたサービスの紹介が多く見られ、テクノロジーの最前線を体感することができました。

1日目 Tencent Cloud International Starry Night

東京から約4時間のフライトを経て、深圳に昼頃到着しました。当日夜は、宿泊先のホテル内で開催された「Tencent Cloud International Starry Night」イベントに参加いたしました。

ブース体験

イベント会場には、来場者が楽しめる複数の体験型展示が用意されていました。クレーンゲームコーナーと、テンセント社が開発したARフィルターを使用した写真撮影スポットを体験しました。弊社の小池がスマートフォンを使用して操作するクレーンゲームに挑戦し、二回目でテンセント社のキャラクターぬいぐるみを獲得しました。中身には、テンセント社が開発したTRTCというリアルタイム通信技術が使われていました。

若返りました(笑)

ぬいぐるみゲット

パーティー

イベントはテンセントクラウドを利用する海外の事業者約500名が参加するパーティーでした。テンセントクラウド事業の責任者が登壇し、利用企業への感謝の意を表明しました。この挨拶から、テンセント社がグローバル市場でクラウドサービスを重視していることが伝わりました。

2日目 Tencent Global Digital Ecosystem Summit

ホテルからバスで約1時間かけてサミット会場に到着しました。会場自体が広く、東京ドーム約3個分の規模でした。Tencent Japan合同会社の担当者様が終始同行し、丁寧にご案内くださいました。私たちは特にAIと配信関連技術に興味があったため、それらの展示を中心に見学しました。

ブース周り

午前中は主に会場内の展示を見学しました。多岐にわたる先端技術の展示があり、その中には3D動画会議室、テンセントクラウドのサービス紹介、最新のライブ配信技術、クラウドゲーミング、さらにはLLMの応用アプリケーションなどが含まれていました。

特に印象的だったのは、AI音声クローニング技術のデモンストレーションです。わずか一言の音声サンプルから、AIがその人の声の特徴を分析し、任意のテキストをその人そっくりの声で読み上げる技術でした。この技術の精度の高さに大変驚かされました。

AIによる自然に音声を多言語対応にする応用例です。

AIが自分の音声で文章を読み上げてくれます。現在は英語と中国語だけサポート。

テンセントフィルター使った撮影ブース。

AIによる動画処理とクラウドゲーミングの展示ブース。

セクション

このセクションは主に海外市場向けの内容で構成されており、テンセントクラウドのグローバルの展開状況や最新技術の紹介が行われました。

特に興味深かったのは、配信技術に関する座談会です。イスラム教徒向けの配信アプリやインドネシアのライブ配信アプリの事例が紹介され、多様な市場におけるテンセント社の取り組みが分かりました。また、配信技術とLLMの応用による新たな可能性についての議論も聞くことができ、大変有意義でした。

ディナー

夜はイベント会場から移動し、豪華な食事会に参加いたしました。

3日目テンセント滨海ビル訪問

配信技術のエンジニアと会談

TRTCの紹介、AIによるノイズ除去、動画Hightlight、美顔SDK、ChatSDKなどの動画配信関連技術を紹介してくださいました。特に印象的だったのは、テンセント社が自社開発した動画コーデックアルゴリズムと、Media over QUICの応用です。

さらに、TRTCは高度なアップコンバートSDKを提供しています。このSDKは、低解像度の動画を高解像度にアップスケーリングする機能を持ち、AIアルゴリズムを活用して画質を大幅に向上させます。例えば、720pの動画を1080pや4K解像度に引き上げることが可能で、エッジやテクスチャの鮮明さを保ちながら、より滑らかで詳細な映像を実現します。