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2023.07.13 イベントレポート

DeNA TechCon 2023 ふりかえり

by Daisuke Tamada

#denatechcon

DeNA TechCon 2023 」は2023年3月2日にオンラインイベントとして開催し、当日約1,600名の方々に参加いただきました。アーカイブ動画についてもこれまでに約9,000回再生されております。また、参加いただいた皆さまから約260件のアンケート回答をいただきました。

ご参加いただいた皆さま、アンケート回答いただいた皆さま、その他本イベントにご協力いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

本記事では、昨年度末に開催した DeNA TechCon 2023 がどのような設計でつくられ、どういった結果で、どのような課題が明らかになったのか、ご紹介します。

DeNA TechCon 2023 の設計

昨年、私はとある企業のオフライン自社技術カンファレンスに参加しました。そのカンファレンスにはその企業の社員もとても多く参加していました。

そのカンファレンスでは Discord が利用されていたのですが、その企業の社員が数多く Discord で実況して盛り上げていました。私は、参加者としてそのカンファレンスをとても楽しく体験でき、その企業のカルチャーを感じることができました。私にとって、これは大きな衝撃でした。

一方で弊社のオンラインカンファレンスでは、社内のエンジニアがあまり参加していない状態が続いていました。これは、社外の人に見てもらうことに重点を置いたためで、社内のエンジニアに参加してもらう工夫ができていませんでした。

そもそも自社技術カンファレンスは、社外の人だけでなく、社内の人にも色々知ってもらう機会であるべきです。

この経験をチームに共有し、私たちは「社内も盛り上げていきたい!」という想いを強く感じました。

社員が楽しんでいると、社外の参加者も楽しめる?

そこで DeNA TechCon 2023では、これまでのオンラインカンファレンスでの工夫に加え、社員が参加しやすくするための工夫を取り入れました。

  • DeNA TechCon 2023 を社員に認知してもらうための施策を多数実施
    • 社内向けのCM動画を作成
    • 社内向けのポスターを作成
    • 社内向けのキャンペーンを実施、スタッフジャケットを作成
    • 全社マネージャー向け定例で DeNA TechCon について宣伝
    • 各登壇者と同じ部署の人々のカレンダーに、登壇の時間、予定を登録
  • 当日はオフィスでライブビューイングを実施
    • ランチやお菓子、晩御飯とお酒などを提供
  • 社内スタッフを募集し、オフラインで集まってスタッフ業を行ってもらう
  • 社員が関わる技術コミュニティイベントを増やした

CM動画の一場面

社内向けCM動画

このような社員向けの施策を数多く実施しました。

その他の改善

また、社外の方、社員の両方により楽しんで参加してもらうために、

  • 前回好評だった「プロのMC」が司会進行を担当するトラックを増やす
    • 全3トラックで「プロのMC」 に司会進行を担当いただく
  • Discord でのスタンプラリー向けの bot を開発する

などを実施しました。これらの施策により、オンラインカンファレンスでより多くの方々が盛り上がれる状況をつくりました。

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DeNA TechCon 2023 結果

DeNA TechCon 2023 は、社内だけでなく社外の方にも数多くご参加、ご視聴いただき、とても多くのアンケート回答をいただくことが出来ました。

  • 事前の connpass 登録者数:1,770人
  • 視聴者数:当日 1,619人、後日 7,309人(2023年5月31日時点)
  • 視聴回数:当日 4,511回、後日8,718回(2022年5月31日時点)
  • アンケート回答数:258件

また、社内アンケートは43件回答を得ました。

満足度

社外から参加いただいた方の満足度

イベント全体についての満足度をご紹介します。比較のため DeNA TechCon 2018〜2022の満足度も表示しています。DeNA TechCon 2023 の NSAT(Net Satisfaction)は156.9で、昨年の DeNA TechCon 2022 から約13.7ptも数値が向上しました。

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※ NSAT とは
満足度を計測する手法で、10段階評価の9と10をPositive、0から4をNegativeとして、以下の計算式で算出しました。
NSAT = Positive 比率 - Negative 比率 + 100 で算出(NSATは200点満点)

アンケートでは以下のようなご意見、ご感想をいただきました。

  • セッション数や日程がコンパクトにまとまっていて非常に見やすかった。コンパクトではあるが、技術的に深い部分についてのはなしが聞けるなど内容は濃かったため、非常に満足できる内容だった。
  • 技術イベントとしてかなり楽しい時間を過ごせました。Discordの影響が大きいかなと思います。MCの人達がキレイに回してくれるので安心して見ていられました。
  • セッション聞くのに手いっぱいでコミュニティイベントに参加できなかったのが心残りです。
  • Ask the Speaker とても面白い取り組みだと思ったのですが、Ask the Speaker が長引くと次のセッションが聞けない、特に文章ではなくて口頭での質問回答スタイルのところは次のセッションを完全に聴けないというつらみがあったので次回どうにか改善してもらえると嬉しい。

社内から参加した方の満足度

社内の43名からアンケートの回答があり、満足度である NSAT は155.8でした。

また、社内からのアンケートでも、以下のような意見、感想がありました。

  • 社内でも、オフライン視聴イベントでお祭のようになっていて、とても楽しかった。特に、3セッションそれぞれ別のモニターで流されており、昼と夜にケータリングもあって交流しながら視聴できる体験がとても楽しかった。
  • 今回はAsk the Speaker の当日スタッフとして出社参加しましたが、お祭りみたいで楽しかったです!
  • もう少し席が多いとよいなあと思いました。またリアルでAsk the Speakerができると良いなと思いました。
  • コミュニティの分野と発表の分野が被っている時、どちらにも参加したくなってしまったので、時間を調整していただけると嬉しいです。

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イベント後のスタッフ打ち上げ

新しい挑戦の評価

社内参加者がとても増えた印象があります。正確な数は数えられていませんが、過去数年間のオンライン開催での社内アンケート結果が数件だったこと、今回のアンケート結果が43件も得られたことから、以前よりも多くの社員が参加してくれたと考えられます。

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メール、slack がきっかけでTechConを知った社員も多かったのですが、CM動画、ポスターがきっかけで知った方も多かったです。

また、CM動画やポスター、DeNA社内ラウンジでのサテライト会場の評価も高く、来年以降の DeNA TechCon でも実施したい、という評価になりました。

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社外の方の実況、社員の実況もとても増えました。増えすぎて数を数えられないぐらいなのですが、体感では10倍から20倍ぐらい当日の投稿が増えました。あまりに増えたので後から見返すのもとても大変!という状態になりました。

アンケート結果から得た示唆

DeNA TechCon 2023 では、社外の方々から258回答もアンケート回答をいただきましたので、満足度についての分析を行いました。こちらでは、分析した結果の中から次回以降の DeNA TechCon に活かせそうなものをご紹介します。

「過去のTechConに参加したことある方」と「今回始めて参加された方」の比較

Discord の利用を開始した DeNA TechCon 2022、DeNA TechCon 2022 Autumn に参加したことがある方は、他の方々(初めて参加された方、他の TechCon に参加したことがある方)よりも満足度が高かったです。

「Discordを利用した方」と「Discordを利用してない方」の比較

Discord を利用した方の方が、利用してない方よりも満足度が高かったです。

「Ask the Speaker に参加した方」と「Ask the Speaker に参加していない方」の比較

Ask the Speaker に参加した方が、Ask the Speaker に参加していない方よりも満足度が高かったです。

なお、Ask the Speaker に参加しつつ「質問した方」と、Ask the Speaker に参加しつつ「質問しなかった方」には大きな差がありませんでした。

「視聴した登壇数が1つの方」と「視聴した登壇数が2つ以上の方」の比較

視聴した登壇数が2つ以上の方が、視聴した登壇数が1つだけの方よりも満足度が高かったです。

おわりに

DeNA TechCon 2023 を開催する上で設計したこと、開催した結果、そこからの学びをご紹介しました。記事を見ていただいた皆さま、どうもありがとうございました。

昨今、オフラインの技術カンファレンスも復活しだしています。DeNA TechCon 2024 はオフラインとオンラインのハイブリッドを予定しており、今後の詳細は DeNA 公式 Twitter アカウントでご連絡する予定です。よろしければ DeNA 公式 Twitter アカウント @DeNAxTech をフォローして下さい!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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