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DeNAのエンジニアが考えていることや、担当しているサービスについて情報発信しています

2022.08.05 カルチャー・環境

話題のキャラ配信アプリ「IRIAM」チームってどんな感じなんだろう? 〜異動して3ヶ月過ごしたエンジニアが見てきたモノ〜

by Kengo Imae

#iriam

はじめに

IRIAM事業部の今江です。IRIAMに2022年3月から異動して早3ヶ月経ちましたので、自分がIRIAMに入って感じた文化/技術の話に関してざっくばらんに紹介できればと思います!

2021年8月にDeNAに仲間入りした話題のキャラ配信アプリ「IRIAM」、急成長・組織拡大中で気になってる方も多いのではないでしょうか? つながりを大事にするIRIAMの思想を感じ取ってもらえれば幸いです。

本記事のスライド版は こちら です! (Speaker Deck)

※ 本記事は 2022年6月に実施された社内勉強会の内容を元にしています

1. IRIAMとは?

「スマホ1つでキャラライブ!」

IRIAM(イリアム)は、スマホひとつでいつでも・だれでも・どこでも「キャラクターのライブ配信」を楽しめるアプリです。 IRIAMの特徴として「1台のスマホと1枚のイラスト」があれば、誰でも自分のイラストを動かして「キャラクターになってライブ配信する」ことが出来ます。

スマホ1つでキャラライブ!

特にIRIAMが大切にしていることとして「技術のための技術」を使用するのではなく、ユーザーさんにとっての価値提供に重きを置いています。

ユーザーさんが遅延のないリアルなコミュニケーションをとれるように「世界最速のコミュニケーション」を目指し「モーションライブ方式」という独自の通信技術を利用しています。

真に価値ある技術への挑戦

2. 文化(チームの話)

自分がIRIAMに異動後に会った人からよく聞かれていたことに

「IRIAMチームってどんな感じですか?」

って質問がありました。この質問に一言で答えると「めちゃめちゃ文化を大事に」しているという回答になるかと思います。

実際にjoinしてみると、最初に見る資料に「みっちりIRIAMの文化」に関する資料が書かれていて驚いた記憶があります。 この時にIRIAMは「文化を大切にしているな〜」という印象を抱いたように思います。

文化の資料

IRIAMのミッション・バリューについて

文化を大切にしているというのを繰り返していましたが、IRIAMに来てしばらく過ごしていると、

本当にIRIAMが大切にしていることは 「チーム内の密なコミュニケーションがもたらす何か」のような気がしてきました。

要は「つながり」と言うやつではないかと思い、それがIRIAMのミッションにも現れていました。

IRIAMのミッション

IRIAMのミッションの「心でつながる魔法をかける」というのは 現実のフィルター(人種や容姿など)を取り払い、技術と文化が織りなす魔法のフィルター(要はIRIAMのこと)をかけることで、 ありのままの「あなたらしさ」を出して、IRIAMで「心でつながる」体験をユーザーに届けるという意味があります。

このミッションからもIRIAMが「つながり」を大切にしていることを感じ取ってもらえると思います。

続いて、IRIAMの「バリュー」に関しても紹介します。

IRIAMのバリュー

この3つのバリューがIRIAMが大切にしている「価値観」であり、IRIAMらしさと言うべきものでした。それぞれ以下に説明していきます。

  • コミュニティファースト - コミュニティを出発点にする -
    • IRIAMでは「コミュニティの熱量が全ての出発点」であり、何か意思決定や仮説検証を行う場合は必ずコミュニティ(=ユーザーさん達)を見て議論することを大切にしています
    • 常にコミュニティに向かい続け、コミュニティの熱量を正しく育て上げていくことを良しとしています。
  • プルス・ウルトラ - チームの期待を超え続ける -
    • 「他者の期待を超える」ことでチームを奮い立たせることを大切にしている
    • 自分の頑張りがコミュニティに影響し、熱量が増して、自分やそれ以外のメンバーがさらに刺激されて活躍できるようになる
  • ブループリント - コミュニティの青写真から考える -
    • 長期的な視点とか戦略思考みたいなイメージ
    • 青写真というのは未来の設計図という意味があり、IRIAMがMIRAIのアナグラムであり、ブランドカラーが青であるためという意味も実はあったり

どのバリューも「コミュニティ」に関わるところがIRIAMの特徴だと思います。

文化を維持するための仕組みについて

IRIAMが「文化を大切にしている」という話はここまでの内容で伝わったと思いますが、文化はその場にいる人によって成り立つものであるため、いくら良いことが書かれていても根付いていなければ意味のあるものにはならないと思います。

その文化を新しい人に継承する、文化を維持する、またそれらの文化を維持することでどんな良い影響が出ているのか?について紹介します。

具体例な取り組み

継承: オンボーディングを通した文化理解の助け

join時に大量の文化に関する情報を読み込むという話がありましたが、読んだら終わりではなく文化理解を促すための仕組みがあります。

オンボーディングヒーローインタビュー(OHI)というものがあり、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を自分の言葉で語れるようになる、また文化を理解してそれを体現するためのサポートを行なっています。

この取り組みは代表の増田さんとPOの真辺さんが新規ジョイン者一人ひとりに直接実施しているという力の入れ具合になっています。

OHIについて

維持: チーム内のコミュニケーション施策

OHI以外にもIRIAMではいくつかの「コミュニケーション活性化施策」があります。

チーム内のコミュニケーション施策

これらはチーム内の相互理解(Good&NewとColla)とお互いに賞賛する文化(win-session)の手助けになっています。 それに加えてこれらの施策が盛り上がるベース(文化)があるところがIRIAMの良いところな気がします(うちに同じ仕組みを導入しても盛り上がらなかった…みたいな)。

  • Good&New
    • 週2回、職種関係なく最近の良い話orテーマを元にワイワイする時間。雑談の場をチームとして設けている
  • Colla
    • Botがチームメンバーのことを教えてくれるSlackアプリ Colla
  • win-session
    • 週の終わりにみんなの活躍をお互いに褒め合う&知るための会

特に win-session に関しては、詳しく説明しようと思います。

win-sessionについて

win-sessionは「良い活躍をお互いに褒め合う会」といった感じです。この仕組みはIRIAMのスタンプ文化と賞賛し合う文化の代表的なものだと思います。 IRIAMのスタンプ文化とは「Slackのリアクション機能」を使って、他人の書き込みに対してできるだけ絵文字を付けて反応するといった文化になります。

エンジニアチームで実施しているwin-sessionの仕組みは :win-engineer: スタンプを押す→集計用チャンネルに書き込みが載る→win-sessionで取り上げる といった流れで実施されています。

また他人のwinを聞いていると「あー。この人は〇〇をやっているエンジニアさんなんだなー」みたいなことを理解できる副次的な効果もあるのが良いところです。

win-sessionについて

影響: アプリの文化がチームにも現れているところ

前述の仕組みによってIRIAMの文化が継承・維持されているわけですが、それらの仕組みによって維持されている文化によってIRIAMチームに良い影響を与えている点に関して紹介します。

一言で言うと「IRIAMのアプリの文化がチームにも現れている」気がします。

前提として、IRIAMチームはみんなIRIAMのことが大好き、アプリが大好きな人が集まっています。その上でアプリの文化がチームにも現れているように思います。

例えば、初見さん挨拶、他者への興味が高い、ワイワイするの好き、歴史をちゃんと伝える とかがある気がします。

アプリの文化がチームにも現れているところ

IRIAMには「初見さん挨拶」という新しく来た人に挨拶する文化があり、初見さんを向かい入れるという文化があります。この考え方がIRIAMチームにも根付いているため新しくjoinした人を歓迎する雰囲気ができている気がします。

また、timesが活発だったり、雑談/議論しやすい雰囲気だったり、歴史を伝承する重要性などがあります。

IRIAMチームに3ヶ月触れてみての感想

心理的安全性が高いチームってこんな感じなのかと思った

心理的安全性が高いって言葉はよく聞くし、ネット上に情報も溢れているので「字面としては理解できている」認識でした。IRIAMにきて「それに体感が伴った感じ」がありました。

チームメンバー間の仲が良く、成功はお互いに賞賛しあって、失敗/課題は積極的に議論して変えていく、あと常に雑談してる。心理的安全性が高い環境ってこんな感じなのかーというのを体感しています。

最近、中途入社した人からよく聞く単語として

「〇〇さんが良いチームって言ってるから良いところなんだろうなーと思って入社しました」

という言葉を聞いた時にこれがIRIAMが大切にしている「つながり」ってやつなのかな〜とも思いました。

3. 技術(エンジニアの話)

続いて、IRIAMのエンジニアに関して感じたことを紹介します。

IRIAMのエンジニアってどんな感じなんですか?

この質問にも一言で答えると「お互いにリスペクトしている」というのが適切かと思っています。

IRIAMのエンジニア採用にあたって「お互いにリスペクトできる方」を採用しようというのがあったみたいで 技術的観点より人間的に合うかどうか(素直な人/文化へのマッチ度)を重視してエンジニア組織を考えていたみたいです。

そのおかげもあり、IRIAMエンジニアはお互いにリスペクトして良い相互作用が起きやすいチームになったのだと感じています。 この状態はIRIAMの心理的安全性の高さを維持していることにも繋がっていると思います。

IRIAMチームのシステム構成とポジションについて

IRIAMはライブ配信サービスなので特殊なシステム構成なのかな?と感じている方もいるかもしれませんが、基本的にはよくある「サーバ・クライアントモデル+チャットシステム」と言った感じです。

一般的なWebサービス+Unityの知識があれば理解できるようなシステム構成になっています。サーバサイドはGo+GCP+Kubernetesを採用しているのでクラウドネイティブなシステムです。

種類 詳細
開発言語 (Client) C#
(Server) Go / React+TypeScript
技術スタック (Client) Unity
(Server) Go / React+TypeScript
infrastructure GCP(Google Kubernetes Engine / Google Compute Engine / Cloud Run)
ツール GitHub / Slack / Notion / Miro / Monday

そして、大雑把に分けると アプリ(Goサーバ)、Web(管理画面)、SRE(インフラ)、クライアント(Unity) の4タイプのエンジニアがいます。

エンジニアのポジション

アプリのサーバサイド開発を主に担当しているアプリサーバチーム、管理画面および関連Webサービスを扱うWebチーム、クラウドインフラを主に担当しているSREチーム、Unityを使ってアプリ開発をしているクライアントチームと大きく分けると4つのチームでIRIAMを作っています。

続いて、IRIAMのエンジニア達がこれまで通ってきた歴史や取り組みの話を3点紹介しようと思います。

3点紹介すること

色々変えてきたチーム

最初に紹介する話は「色々変えてきたチーム」という点があります。

IRIAMはずっと平坦な道を通ってきたわけではなく、幾度となく危機に晒されてきていました。

また、普通はなかなかやれないことを押し進めていたり、バックにすごい人が居てサポートしてもらっていたりと環境的にも恵まれているように思います。

色々変えてきたチーム

例えば、C# → Go への言語移行で既存のAPIを全てGoに書き換えたり、配信関連で有名な時雨堂のVさんが技術顧問としてIRIAMをサポートしてくれていると言った話があります。

IRIAMは今が全盛期?

実はIRIAMはリリースして もう3年 経っています。ただ、ユーザー数は今なお増え続けていて、第二創業期的な時期になっています。今後はグローバル展開といった話などもあります。

IRIAMは今が全盛期?

2点目は 今が「IRIAMに取って全盛期であり、まだまだこの先伸びていくサービス」であるという点が大きな魅力の一つになっていると思います。

また運用が長いサービスだとうわー…(レガシー/難解なシステムなど)って言うのがありがちだと思いますが、その点も変え続けて来ているのでシステム的にも今が全盛期だと思います。

その例として、C#→Goへの言語移行などがあり、そう言った取り組みが行えるチームだという強みがあります。

エンジニアを取り巻く環境

3点目は IRIAMのエンジニアを取り巻く環境 に関して紹介したいと思います。

IRIAMはエンジニアが主体的に動けて、ビジネスサイドとの距離も近い環境 だと感じています。

いくつか特徴的な例を紹介しようと思います。

  • hackday: 隔週で何に時間を使っても良い日がある。
    • 新しい技術を学ぶ、改善をする、出社してわいわいするのも良し
  • 元ゲーム卒の人が多い: ゲームの知見でゲーム以外の物を作った感じ
    • ゲーム上がりの人からすると馴染みの深い単語ややり方が多い、マスタデータでイベント量産するみたいな
  • PdMと距離が近い: 仕様を一緒に詰めていくチームになってる
    • また、その時に自分がアプリを触っていた時の体験をベースにみんなが意見を言い合ってる
  • IRIAM内ではエンジニアの比率が一番多い
    • 色々エンジニアに任せてもらえている感覚もある、その分信頼に答えることは大事

IRIAM内でエンジニアチームが一番大きな組織であると言う点も大きいと思いますが、他職種との距離感が近く、さまざまなことをエンジニアを信頼して任せてもらっている環境だと感じています。

自分が思うIRIAMエンジニアの良いところ3選

最後に、自分がIRIAMで3ヶ月過ごして良いなと思ったところ3選を紹介します。

① 議論の終着点はコミュニティに立ち返る

  • 何か意思決定をするときにコミュニティを見ない意思決定をしない、その変更がユーザーに対してどういう影響があるか常にみんなが意識している
  • この改修を入れると我々はめちゃ嬉しいけど、ユーザーの体感が変わるのでは?みたいな議論が自然に行われる、運営都合だけの開発を極力しない。

② 誰かの活躍が次の活躍の後押しをする

  • みんなが誰かの良い活躍(win)に対して称賛する文化がある(誰かのwinが伝搬して次のwinが生まれやすい環境が出来てる)
  • メンバーがお互いに助け合うことでwinの歯車が回り続ける環境になっている。ハムスターの回し車みたいな?
  • 後ろの人が背中押してるが、その人の後ろにも人がいて循環してるみたいな

③ 全員が他者視点を大切にしている

  • 困っている人を助ける、雑談を大事にする(他人への興味)、他者に対する心遣い/関心が高い組織になっている そのおかげで 全員が思ってることを発言しやすく、それに対して反応(チャット・スタンプ)が得られる実感がある
  • 例えば、議論の場でもマサカリ(厳しい直言)をそのまま投げずに、相手が受け入れやすい伝え方を意識している (他者視点が欠けてるとマサカリが飛ぶ、痛い、血が出る)

IRIAMが「つながり」を大切にしているチームなので、その影響もありコミュニティを常に意識するエンジニアが多く、それによってチーム内での相互作用が生まれやすい環境になっているイメージがあります。

4. まとめ

最後にまとめになります。

  1. IRIAMが文化を大切にするのは「チーム内の密なコミュニケーションがもたらす何か」を維持するため
  2. IRIAMは今が全盛期?、システム的にもユーザー数的にも成長し続けている段階
  3. IRIAMに3ヶ月過ごして自分が思うIRIAMエンジニアの良いところ3選、良いチーム文化とエンジニアがいる

ここまで記事を読んで頂きありがとうございました!、つながりを大事にするIRIAMの思想を感じ取ってもらえたのなら幸いです!。

おまけ

IRIAMとのマッチ度 セルフチェックシート

最後に IRIAMとのマッチ度 セルフチェックシート を置いておきます。 この記事を読んでIRIAMに興味を持ってもらえたのなら、是非ご自身でマッチ度をチェックして貰えばと思います。

IRIAMというサービス名は「MIRAI(未来)」のアナグラムからつけられたものなんですが、 そんな新しい文化の未来を一緒につくりたいというエンジニアの方を積極採用中です!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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