2020年3月11日、12日に DeNA TechCon 2020 ライブ配信 を開催しました!
当初予定していた DeNA TechCon 2020 が中止 になってから、ライブ配信での開催を行うまでに、どのようなポイントで悩んだか、検討したポイントをご紹介します。
ライブ配信じゃなくても良い?
当初は渋谷ヒカリエのヒカリエホールで開催を予定していた DeNA TechCon 2020 の登壇コンテンツ、せっかく準備してたのに完全に中止はもったいない。楽しみにしていた皆さまにも申し訳ないというところから、オンラインでの情報発信の検討を進めました。
オンラインといえば 「ライブ配信」 をすぐ思い浮かべましたが、ライブ配信の経験豊富な同僚から 「ライブ配信じゃなくても良いのではないですか?」 とコメントをもらいました。
- ライブ配信には専門のスタッフ、機材が必要となり、一定のコストがかかる
- 本番一発勝負で、後で修正をすることができない
- 視聴者とのコミュニケーションが無ければ、動画を録画して配信でも変わらない
たしかに「登壇するだけ」であれば、動画を撮影して配信するだけでも良さそうでした。
しかし DeNA TechCon 2020 が 「発表者と参加する皆さまとの交流」 も大事にしたいイベントだったので、 「リアルタイムで視聴する皆さまから質問をもらい、答える」 を実現したく、ライブ配信でイベント実施することにしました。
※ 3月11日・12日の配信時点で細心の注意を払い実施しましたが、現在(2020年4月21日時点)であれば「全発表者が自宅からリモートで発表する」など、またレベルの異なる対策が必要と思われます。
ライブ配信の品質はどうする?
様々なサービス、ツールが発達した現在、「ライブ配信をやるだけ」 であればスマホ1台あれば実現できます。実現したい 「配信品質」 が擦り合ってないと、関係者内で予算や機材を決めていくのが難しいと感じたので、実現したい配信品質をすり合わせました。
- 未経験レベル(未経験者が機材を揃えてやったレベル)
- 経験者レベル(プロからするとまだ改善の余地がある)
- プロレベル(オーバースペックでもなく素人感もない)
- プロ + 設備も完璧なレベル(プロに収録用の専用設備で撮ってもらう)
今回はトライアル企画だったものの DeNA として年に1度のイベントである「DeNA TechCon」を冠するイベントだったため、「3. プロレベル」を目指すことにしました。
配信会社に依頼する?
品質にこだわりつつ、できるだけコストを押さえたかったので以下を実施しました。
- 配信に関わるスタッフは最少人数でお願いした
- カメラマン、音声、スイッチャー兼配信、の役割の方々が最低限必要
- ディレクターが入る場合もある
- 上記に収まるように相談、お願いした
- 機材の原価を把握し、必要以上に高いスペックの機材を選ばないよう相談した
- 配信会社さんの多くは機材を持っておらず、借りるところが多い
- スペックによって機材費は二次曲線で高くなる
- 機材レンタルを行っているサイトにて原価を確認しつつ相談した
見積もり金額は配信会社さんごとに大きく変わるため、相見積もりしながら上記を意識することが重要だと思われました。
配信日時は平日?土日?昼?夜?
「配信日時をいつにするのか」 これは論点になりました。
- 平日に実施すべきか、土日に実施すべきか
- どの時間帯で実施すべきか
- 午前にすべきか
- 午後〜夕方にすべきか
- 夕方〜夜にすべきか
こちらについてまずは以下を検討し候補から外しました
- オフライン勉強会の殆どが平日に行われていたことから「土日」を外しました
- エンジニアの皆さんは朝弱い人が多いことから「午前にすべき」を外しました
- エンジニアブログの実績から「金曜夜はエンジニアの反応悪い」とわかったので「金曜夜」を外しました
最終的に、残った以下の2つの選択肢で悩みました。
- 平日:午後〜夕方にすべきか
- 平日:夕方〜夜にすべきか
見てほしい視聴者には、DeNA のエンジニアも含んでいたため、社内のエンジニアにアンケートを取りました。その結果、以下の割合で回答をもらいました。
- 全体の約1/3:「平日:午後〜夕方」が良い
- 全体の約2/3:「夕方〜夜」が良い
「平日:午後〜夕方」が1/3もいたので無視することはできないと考え、全配信のうち1/3を「平日:午後〜夕方」に、残りの2/3を「平日:夕方〜夜」に開催しました。
実際に実施したところ
「Day1:3/11(水)18:00-20:30」 > 「Day2昼:3/12(木)14:00-16:30」>「Day2夜:3/12(木)18:00-20:30」
の順で視聴者が多いという結果になりました。それぞれで発表したコンテンツが全く違うので、発表内容に依存する可能性はもちろんありますが、開催時間が「平日:午後〜夕方」なのか「夕方〜夜」で大きな違いは見られませんでした。
一方で、開催順が初めのほうがより多くの視聴者に見てもらえたという結果は興味深く、今後企画を行う上での参考になるかと思われました。
アンケートはどうする?
ライブ配信でのセッションを見た上で、発表者へのフィードバックをいただきたく、アンケートの実施をしました。
回答者の属性ごとの満足度を知ることができたらと思い、アンケートでは以下の内容を伺いました。
- 見たセッションの満足度(回答必須)
- ライブ配信への意見、感想(回答任意)
- 回答者の年代(回答必須)
- 回答者の職種(回答必須)
- 回答者の業種(回答必須)
- 回答者の勤め先起業の従業員数(回答必須)
また、アンケートへの回答を促すため、ライブ配信中は 画面下部右下にアンケートの二次元バーコードを常に表示 していました。イベント終了後は、 connpass で登録いただいていた皆さまに、アンケート回答のご依頼メールを送信しました。
上記のアンケートにご回答くださった視聴者の皆さま、どうもありがとうございました。回答いただいた方々には感謝でいっぱいなのですが、一方で残念なことにアンケートの回答数は昨年実施したオフラインの DeNA TechCon 2019 に比べると、数十分の一ほどでした。
オフライン開催だった DeNA TechCon 2019 でもアンケート回答いただけるための工夫はいくつもあったこと、そもそも訴求の仕方が全く違ったことなどももちろん影響していますが、ライブ配信でのアンケート回答をお願いするには、より工夫が必要であると思われました。
おわりに
今回 DeNA TechCon の代わりとなるライブ配信を実施した結果、運営としても様々な学びがあり、その一部を Blog 記事としてお伝えしました。
オンラインでのイベント開催においても、 Craftsmanship の考え方を大事にした上で、今後も様々な技術情報の発信を進めてまいります。イベントの開催については、以下の公式 Twitter アカウントでもご案内しますので、ぜひフォローいただければと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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