blog

DeNAのエンジニアが考えていることや、担当しているサービスについて情報発信しています

2019.03.28 イベントレポート

DeNA QA Night #2 開催レポート(第一部)

by yukihiro.yamamoto

#swet #qa-night

はじめに

こんにちは、品質管理部の山本です。 ゲーム関連のQAを担当しております。

先日(2019/3/6)、DeNAが主催しております ソフトウェアテスト、品質関連のイベント「DeNA QA Night#2」にて、 DeNAのゲームQAで行った取り組みに関しての発表を行いましたので その内容についてご紹介できればと思います。

発表の背景

幅広いプレイヤー層にゲームを楽しんでもらうため、多い時で月に7~8本のイベント施策をリリースしている運用タイトルがありました。

1か月内に多くのイベント施策がリリースされるため、 開発の一人一人がリリースサイクルの短いイベント施策を並行で開発する事となり、 深刻なリソース不足に陥っていました。

開発側とゲームQA側双方がこの現状に問題意識を持ってはいたのですが リソース不足解消の目途はたたず、 またリソース不足の影響で開発成果物(仕様書やデータ)に対してセルフレビューを実施できず、検証時に検出される不具合が増加してしまう不幸な状況が続いていました。

そこで、不具合が増加している状況を解決するために、開発側で実施できなかったレビューをゲームQA側が開発に入り込んで実施しようと考えました。

開発成果物の欠陥を上流工程である開発期間にレビューし検出する事で、 下流工程である検証時の不具合数を減らしていけると考えたのですが 一つ一つのイベント施策のリリースサイクルが短く開発期間も短いため、 レビュー実施方法について工夫する必要があるだろうと考えました。

このような背景をもった運用タイトルに対して行った取り組みが、 今回発表させて頂いた内容となります。

今回の発表内容

上記が発表当日のスライドとなりますが、 インクリメンタルなレビューといたしまして、開発メンバーのすぐ近くに移動して、 直接開発成果物の作成状況を随時確認し、レビューが行えそうな物があれば、 どんどんレビューを実施していくという形を取りました。 (ご協力頂いている開発メンバーには本当に感謝です…!)

リリースサイクルが短く複数のイベント施策を並行で開発している為、 開発成果物が完成してからレビューを実施していると、レビューする期間が足りず、開発側もレビューに対する修正を実施する期間が十分に取れない状態となってしまいます。

また、影響範囲の大きい箇所から随時レビューを実施し問題点を早期指摘する事で、影響範囲内の別箇所に同様の問題が混入しないように対応を促すことが出来、少ない指摘で開発側、ゲームQA側双方が効率よく作業を進められると判断しました。

下流工程になればなるほど仕様変更が発生した際のリスクは大きくなると思いますが、 こちらもインクリメンタルレビューを実施して早期指摘する事により、仕様変更が入ってしまった場合の、開発側、ゲームQA側の負担も軽減出来ると考えました。

そしてインクリメンタルレビューを実施した結果、 検証時の不具合数削減やそれに伴うQAコストの削減について、一定の効果も確認できましたので、詳細が気になった方に関しては上記スライドをご覧頂けますと嬉しいです!

発表のポイント

この発表のポイントとしては下記となります。

・インクリメンタルレビューであれば、完成してからまとめてレビューを行うより、開発側QA側共に心理的ハードルが低く実施しやすい

・開発側のリソースが不足している状況でレビュー工程を追加する事は、一見酷に見えるのですが、インクリメンタルレビューであれば負荷が少なく導入が可能

・最終的に検証時に検出される不具合数が減少したので、下流工程に入ってからの満足度が、開発側もQA側も高い

これからについて

まだまだ発展途上で改善点もある状況ではありますが、 なるべく開発側とゲームQA側がwin-winの関係になれるように、 レビュー対応で不具合数を減らしてQAコストを削減するだけでなく、 開発メンバーへのレビュー対応満足度アンケートを実施したりしながら、 周りの意見を吸い上げて改善しながら進めています。

現在は運用タイトルの1タイトルのみの対応となっておりますが、 インクリメンタルレビューを、他タイトルや新規リリースタイトルにも実施できるように 更に改善していければと思っています。

おわりに

DeNA QA Night#2も前回に引き続き、皆様のお陰で大盛況だったかと思います! 私個人としましても、この発表に至るまでに周りの皆様に支えて頂き助けて頂き、 どうにか本番を迎えられたという状況だったので、 この場を借りて改めて感謝をお伝えしたいです。 本当に皆様ありがとうございました!

引き続きゲームの検証を行う上で有効だと判断出来るものには 積極的に取り組んで行きたいと考えておりますので、 また皆様と意見交流を行えると幸いです!

ありがとうございました!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
この記事をシェアしていただける方はこちらからお願いします。

recruit

DeNAでは、失敗を恐れず常に挑戦し続けるエンジニアを募集しています。