こんにちは。IT基盤部の安武です。
1月29日に行われた「
DeNA TechCon 2016
」から、早2週間余りが経ちました。
2月16日現在、上の公式サイトでは、一部セッションを除くスライド資料が公開されております。
セッション動画の方はもう少し時間が掛かるようです。気になる方は
公式ツイッター
からの案内をチェックしてみて下さい。
さて、今回は筆者が聴講した以下の2セッションについて、かいつまんで内容を振り返って行きます。
- 「Webを速くするためにDeNAがやっていること 〜HTTP/2と、さらにその先〜」OKU KAZUHO
- 「DeNAインフラの今とこれから」KABE TOMOYA, ONO ATSUSHI
Webを速くするためにDeNAがやっていること 〜HTTP/2と、さらにその先〜
本セッションでは、DeNA が行っている Web 基盤技術の研究開発について、特に HTTP/2 と H2O を主軸に発表を行いました。
登壇者は、
H2O
の主開発者 OKU KAZUHO (@kazuho) です。
発表の導入として、Web システムにおけるパフォーマンス向上の2つのアプローチが紹介されました。即ち、スループットの最適化とレスポンスタイムの高速化です。
スループット最適化の例としては、弊社の HIGUCHI (@ahiguti)が開発した
HandlerSocket for MySQL
についても触れられました。
その後、HTTP/2 誕生の背景を示し、HTTP/2 におけるスループットの最適化とレスポンスタイムの高速化の仕様について説明しました。
OKU KAZUHO が開発する H2O は、現時点で世界最速の HTTP/2 実装と言われています。 発表では、H2O がどのように HTTP/2 を実装して、最適化・高速化を達成しているか解説しました。
発表の最後に、HTTP/2 が約束する Web の未来は明るいこと、DeNA が H2O 開発の成果を社会に還元し、HTTP/2 サーバ実装の分野で競争をリードしていることを述べました。
DeNAインフラの今とこれから
本発表は前後半の2部構成でした。
前半の「今編」では、DeNA の現在のシステム・インフラストラクチャーの概況とその運用について。
そして後半の「これから編」では、今後そのインフラ構成をどのように変えていくかと、そのねらいや意義について、発表しました。
前半 〜今編〜
登壇者は、入社4年目のインフラエンジニア KABE TOMOYA (@limitusus)です。
発表ではまず、DeNA のサービスを支えるシステム基盤のサーバ構成や台数といった概況、及びそれらを管理する人的体制について紹介されました。
その後は、主にシステム運用で使われる数々のツールや、それらの利用方法の説明に多くの時間を割きました。
最後に、DeNA インフラにおける AWS を中心としたクラウド活用の事例を紹介し、オンプレミスとの比較について見解を述べました。
後半 〜これから編〜
後半には、IT基盤部部長の ONO ATSUSHI が登壇しました。
発表の導入には、2つの数字を紹介しました。 1つ目は、IT基盤部が2015年に関わった新規案件の数、そして2つ目は、IT基盤部が関わる事業ドメインの数です。
多くの案件を少人数で運営していくには、Deep なものを Deep にしていくだけでなく、Easy なものを Easy に運用するための工夫が必要になります。
本発表では、主に後者の点にフォーカスした今後の取り組みについて紹介しました。
具体的には、OpenStack、Ceph、LBaaS といった要素技術を組み合わせて、オンプレミス上にプライベートクラウド環境を構築し、既存システムをリプレースしていく取り組みを行っていく方針です。
結びに
今回、紹介した2セッションは、現在の私の業務範囲にも非常に近いものです。
上手く紹介できたかわかりませんが、ご興味を持たれた方は是非、スライド資料や、今後公開される発表動画も合わせてご覧ください。
来週もまた、別セッションの振り返り記事が投稿される予定です。
そちらも、どうぞお楽しみに。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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